大先輩との思い出の写真

二年前に数回お片づけに行ったお客様のフチコ(仮)ちゃんと、それこそ二年ぶりくらいに会った。

フチコちゃんは物は多くないけど片付けるのは苦手で、特に物の分類があまり上手ではないので、私から見ると、なんでコレとコレが一緒の場所に入ってるんだ?という不思議な収納になっていることがあった。

一緒に家中を交通整理してから、二年かけてコツコツと更に持ち物を見直し続けたらしい。

当時、フチコちゃんは紙焼きの写真をバラバラと缶だったか紙箱に入れていた。その時はあまり時間がなかったが、今後どうやって整理したらいいかわからないというので、その時間内でできることとして、時期で写真を分類した。例えば、高校時代、大学時代、A社に勤めていた時、昔趣味だったダイビング仲間との写真…という感じに。

そうすると幾つもの山が部屋いっぱいにできるので、それぞれ小分けの袋にまとめてメモをつけて終わり。その時は分けるだけで捨てることはしなかった。写真を捨てるのは、なかなか決心がいるから。

数ヶ月前のこと、写真を整理していて、風景ばかりの写真や、もう名前を思い出せなくなったり交流が全くなくなった人との写真はいらないと思えて、量を減らしたそうだ。

そんな中、フチコちゃんの人生の恩人ともいえる大切な大先輩の写真が目に止まり懐かしく思っていたところ、少しして当時一緒に働いていた別の先輩から連絡が来た。それは、その大先輩が死去された知らせだった。

すでに葬儀も終わりお別れには間に合わなかったが、せめて四十九日の前にお線香をと思い、ちょっと距離のある他県だったが飛んで行き、当時もお付き合いのあったご家族にも挨拶ができたとのこと。


フチコちゃんがいうには、もしもあの時、写真を整理していなかったら、あんなふうに飛んで行って改めて感謝の気持ちを伝えようとは思わず、残念だなと思って終わりにして、やり過ごしてしまったかもしれない、と。

それはそれでいいのでは…と他人の私が聞くと思えなくもないが、その大先輩が当時のフチコちゃんのためにしてくれた多大な支援の話を改めて聞くと、それはきちんとお見送りしたいと私でも思うくらいの事だった。

長い時間の中で忘れかけていた大事な事が一枚の写真からよみがえり、またこの先がんばろ!と新たな気持ちを抱かせてくれることもある。

量は減ったけど、大切な写真だけに厳選されて、今までよりもっと大切な思い出になったかな、という話をフチコちゃんから聞いて「ええ話や〜」としみじみ。

写真の整理は量があると大変だけど、こんなこともあるんだなー。